私の数少ない友人への告白

一定のペースでブログを更新していくと、その都度、書きたいことが出てくる。

抽象的にか具体的にか何かしら。

で、最近、ブログの更新が滞っている。

案が出てこなかったわけではない。しかし、一つだけ。

この案が思いついたとき、ブログで発表するタイミングが重要だなと思った。

来年の大学を卒業する前後が、ベストだと。だから、他のブログで書く材料を探したんだけど、いかんせん、最初に出た案に引っ張られて、探す気にもなれなかった。

だから、もう書くしかない。

それは、私の数少ない友人についた一つの嘘の告白。

たぶんこのブログの記事が一番、今まで書いたものの中で、自分のパーソナルな部分をさらけ出す。その上、私のことを知らない人間が読んだところで、何の意味もなさない。

要は、不特定多数へ向けたものではない。ただ単に、大学の三人の友達へ向けた告白の手紙。この三人にさえ、分かってもらえればいい。

前置きは、それぐらいにして、早速参りましょう。

「どこに、就職するの?」

 「どこに、就職するの?」と聞かれることが多いのは、大学の3年の終わりから4年の始めかな。

「どこに、就職するの?」と聞かれ始めるのは、大学2年の終わりかな。

僕も、「どこに、就職するの?」と、数少ない友人から、親から、先生からと聞かれた。

 僕は、この質問に嘘をついた。

A:どこに就職するの?

B:放送作家になる

放送作家」とは答えたが、本当は「お笑い芸人」だった。

お笑い芸人とは、恥ずかしくて、言えなかった。それを言った瞬間、自分の中で、「何か」が壊れると思ったから。

ことあるごとに「どこに、就職するの?」と聞かれ、「放送作家」と答えていたが、嘘をついたことへの罪悪感は、3人の友達以外になかった。

 今、振り返れば、「お笑い芸人になる」とその3人には、自信をもって、言っておくべきだった。

だって、お笑い芸人になりたいと思ったのも、この3人のおかげだったから。

お笑い芸人になりたかった理由

僕は、大学に入って、一年間、友達どころか知人さえ作れなかった。

 知らない人に、話しかける勇気も自信もなかった。それは、今でもだが。

だから、学校にいるのは、ものすごく苦痛だった。でも、毎日、学校に来れた理由、それは、ラジオがあったからだ。

学校は、ものすごく苦痛。でも、通学中、録音したラジオを聴けたのは毎日の楽しみで、そのとき、特に、聴いていたのは、「有吉弘行のsunday night dreamer」と「くりぃーむしちゅーのオールナイトニッポン」でした。

ものすごくおもしろくて、電車の中で、笑いを堪えられなくなって、人の目が恥ずかしくなり途中下車なんて、何度も。

その上、ものすごく病んでたから、大学の中で楽し気な連中を見かけたら、有吉さんの真似して、心の中で毒づいて、また、イヤホンをし、ラジオの世界へ戻るということをあの時、頻繁に繰り返していたような気がする。

今、考えれば、現実逃避だったと思う。でも、負け惜しみじゃなく、最初の1年間があって良かった。この1年で、将来、やりたいことの指針や尊敬できる人(有吉弘行)を見つけられたから。

笑い声は承認欲求を一瞬で満たしてくれる

とうとう、大学1年間、友達は作れなかった。

しかし、大学2年になり、友達が一気に3人できた。

何の因果かさっぱり分からない。ただ、僕含めて、4人で初めて、会ったとき、ものすごく気まずかったのを覚えてる。

だから、最初のほうは、4人で話すとき、3人の空気感を壊さないように意識した。

その上で、自分に話が振られたときに、面白い返しをしようと試みた。

そうすると、3人が笑ってくれたので、僕の気まずさはなくなった。3人の気まずさはなくなったのかは知らないけど。

で、そのとき考えていたことが2つある。

一つ目は、以前より面白くなってると。

たぶん、空白の1年間にラジオ聞きすぎたせいで、自然に笑いの取り方をなんとなく習得してしまったからだろう。自信満々に書いてるけど、素人レベルでね。

2つ目は、ウケるとこんなに気持ちがいいものかということ。

ウケた瞬間、認められたと感じる。おそらく、承認欲求を満たすのに、最も、即効性があって、中毒性があるのが、人の笑い声だと思う。だからこそ、ウケたら、気持ちいいと感じるのだろう。

3人の笑い声でさえ、ありえないぐらい気持ちがいい。それが、100人、200人になればどうなるんだろうと考えた。

考えただけで、笑みがこぼれる。そんなこんなで、芸人になろうと決意した。

時期的には、2年の夏休み明けかな。

皆が就職活動をしている最中、僕はというと

一般的に、大学4年になると、就活が始まるみたいだ。

一方、そのころ、僕は、お笑い芸人になりたかったから、大阪にあるお笑い養成所に入った。親にはばれたくなかったから、自分でお金を出した。未だに、ばれてない。さっきも書いたように、罪悪感は一切ないのだが、一応、書き終わった後には、報告しよっと。

そして、養成所に入ってどうなったかと。結果から言うと、2か月で行かなくなった。

理由はいくつかある。

一つは、僕自身、競争社会が嫌いということ。芸人は、社会の中でもトップクラスの競争社会なのだ。そんななか、同期だけで、40人いるのだ。

面白いか面白くないかは別として、同期の中で、一番になったとしても、あとどれぐらいピラミッド上らないといけないとなると吐き気がする。

2つ目は、好きなことを本気でやるとしんどくなるということ。

養成所に入ったら、ネタ見せというものがある。同期の人たちが次々ネタ見せしていくのだが、おもしろくない。僕もコンビを組んで、ネタ見せしたのだが、まったくウケなかった。ネタ見せも一回きりで、それで、コンビも解消した。とにかく、ネタ見せまでのすべての工程が億劫だった。

ネタを考えること、ネタを覚えること、ネタ合わせすること。その全てがつまらない。

養成所に入る前、100人、200人にウケたらものすごく気持ちがいいだろうと考えていたのに、いざ、ネタを作るとなると、悲しくなってくる。

で、養成所入って、学んだのは一つだけだ。

好きなことを仕事にするのはやめたほうがいいなということ。

だって、友達3人笑かしてるときのほうが楽しかったから。

好きなことは時間があるときにいっぱいやればいい。

生活していきたいなら、得意なことを仕事にすべきだと。

得意といっても、特別なスキルはいらない。

レジができる。品だしができる。人の話が聞ける。などなどそういうミニマムなものでいい。

得意なことは、いくらやっても、疲れない。

だから、人生において、重要なことは、得意なことを仕事にして、空いた時間に好きなことをやることかもしれない。

脱線してしまった。最後のまとめ。

そして、今

今は、10月、相変わらず就活はしていない。

だって、養成所辞めた今、就職したいと思わないし。

ただ、養成所を辞めた後も、やりたいことを1個1個消化できてる。

一人暮らしもそうだし、リフティングもそうだし。

このまま、就職しないとなると、大学卒業後、フリーターとなる。

世間的に見れば、負け組とみなされるみたいだ。

でも、僕は、そうは思わない。現状が負けの状態であっても、ずっとその状態なんてありえない。人生なんて谷もあるし山もある。

だから、自分で言い聞かせる。

「大丈夫」「毎日気分よく過ごす」「俺はついてる」と。

そう言い聞かせる。4人の中で一番危機的状況なのは、分かってるけど、100パーセントひっくり返せる自信がある。

だって、1年間友達いなかった人間が、一気に4人友達作れた経緯があるんだから。

怖くもなんともない。絶対大丈夫。信じ切る。