「寄生獸」

マンガをあまり読むことがないのだが、映画版の寄生獸を見て面白かったので、原作も面白いだろうと思い、読んでみた。原作も映画と変わらず面白かった。ただ、内容も映画版と原作はほとんど同じだったので、双方見ての感想を書いてみようと思う。ざっくり、内容を説明すると、ある日、地球に寄生生物が降ってきて、人間の体(脳)に侵入する。寄生生物に脳を乗っ取られた人間は寄生獸になり、純度100%の人間を食い殺そうとする。ただ、例外として、脳に寄生せず、右手に寄生しちゃったのがミギーで、その寄生主が主人公の泉新一がいる。ストーリー全体としては人間対寄生獸の戦いを見せていく感じ。人間対寄生獸の内容を全部書くのは疲れるから、印象に残った場面を書いてみる。それは、泉新一に田宮玲子が「寄生生物はか弱い生物である。それ単体(寄生生物)では生きていけない。だからいじめないでくれ」と言った場面だ。この場面がきっかけとなり、それまで、寄生獸=悪という主人公、読者の絶対的な考え方も緩和させられた。人間側の視点でストーリーがある程度進んでいたから、寄生獸側の視点が加わるだけで、ストーリーに深みが出たのは確かだろう